整体

ばね指について

2025.7.22

「ばね指(弾発指)」は、指の腱や腱鞘(けんしょう)に炎症が起きることで、指の動きに引っかかりや痛みが生じる疾患です。以下に、原因と対策を分かりやすく説明します。

🔍 原因

ばね指の主な原因は、指の使いすぎ腱・腱鞘の炎症です。

原因説明
使いすぎパソコン作業、スマホ操作、手芸、楽器演奏などで指を酷使すると、腱に負担がかかります。
腱鞘炎腱が通るトンネル状の構造「腱鞘」で炎症が起こると、腱の動きが滑らかでなくなります。
ホルモンバランスの変化妊娠・出産期や更年期の女性に多く見られ、エストロゲンの変動が影響します。
基礎疾患糖尿病、関節リウマチなどがあると、ばね指になりやすくなります。
加齢腱や腱鞘の柔軟性が低下し、炎症が起こりやすくなります。

 対策・治療法

症状の程度に応じて対策が異なります。

🧊 初期〜軽度の場合

方法内容
安静指の使いすぎを控え、負担を減らします。
冷却・温熱初期の炎症期には冷やし、その後は温めて血行を促進します。
テーピング・サポーター指の動きを制限して安静を保ちます。
ストレッチ医師や理学療法士の指導のもと、腱の滑走を改善します。

💊 中度の場合

方法内容
消炎鎮痛薬ロキソニンなどの内服や塗り薬で炎症を抑えます。
ステロイド注射腱鞘に直接注射して強力に炎症を抑えます。効果は数週間〜数ヶ月持続します。

🔪 重度・再発性の場合

方法内容
手術(腱鞘切開術)局所麻酔下で腱鞘を切開し、腱の通りを良くします。日帰り手術が一般的です。

💡 予防のポイント

• 長時間の手作業はこまめに休憩を取る

• 指・手首のストレッチを習慣にする

• 冷えを防ぎ、血行を良くする

• 適度な運動で全身の代謝を高める

• 持病(糖尿病など)のコントロールをしっかり行うばね指に効果的なストレッチは、腱や腱鞘の滑走を改善し、指の動きをスムーズにするために行います。ただし、痛みが強いときや炎症がひどいときには無理に行わないでください。医師に相談のうえ、できる範囲で行うのが基本です。

 ばね指に効果的なストレッチ(簡単・安全)

1. 指の屈伸ストレッチ(ウォーミングアップ)

やり方

1. 手のひらを上に向けて広げる。

2. ゆっくり指をグーにして握りしめる(痛みのない範囲で)。

3. 再びゆっくりパーに開く。

4. 10回程度繰り返す。

📌 ポイント:痛みを感じたらそれ以上握らない。

2. 手のひらを押して指を伸ばす(パッシブストレッチ)

やり方

1. 片手の指をもう一方の手で軽く持つ。

2. ゆっくりと指を後方(手の甲側)に反らせる。

3. そのまま10〜15秒キープ。

4. 指ごとに2〜3回繰り返す。

📌 ポイント:伸ばしているときに呼吸を止めない。痛気持ちいい程度で止める。

3. 指の腱の滑走運動(グライディング)

腱の動きを滑らかにするエクササイズです。

やり方

1. 指をまっすぐ伸ばした状態から、次の順に動かす(各3秒キープ):

• 指を「フック」形(第一関節だけ曲げる)

• 「拳」形(指全体を握り込む)

• 「直角」形(指の第一関節と第二関節を曲げる)

• もとのまっすぐに戻す

2. 各ポーズをゆっくり行い、3〜5セット繰り返す。

📌 ポイント:無理せず、指の動きを意識して行う。

4. 指間ストレッチ(手の柔軟性アップ)

やり方

1. 両手の指先を合わせる(合掌ポーズのように)。

2. 指同士の間隔を少し広げながら、指をゆっくり押し広げてストレッチ。

3. 10秒キープ → ゆるめる → 3回繰り返す。

🧊 ストレッチの前後におすすめのケア

:温タオルなどで温める(血行促進)

:冷却パックなどで軽く冷やす(炎症予防)

🚨 注意点

• ストレッチ中にパキッ・バチンと音がする強い痛みが出るときは中止。

• ストレッチで悪化するようなら整形外科へ。

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